春の過ごし方

 2月4日に立春を迎え、どことなく日差しが暖かく、気持ちも春めいてきました。

 

 東洋医学では、「春は少し遅く寝て早く起き、朝は庭などを散歩し、体はのびやかに、気持ちは生き生きと生気を充満させるのが良い」「心をはげまし、目を楽しませ、体をしいたげてはならない」としています。

 

 春は「肝」が高ぶりやすい時期。

 

 東洋医学の「肝」は、肝臓本来の働きである、血液の貯蔵や解毒のほか、目や筋肉にも関係し、感情と身体とのバランスを調整する役割もあり、自律神経に関係する症状との関連も深いです。

 

 ですから「肝」が高ぶりやすい春は、朝は余裕を持って早起きをし、ゆったりとした気持ちで体を動かして1日の始まりを過ごすのが良いようです。

 

 「肝」が高ぶると、めまいや頭痛、不眠などの症状が出やすくなります。また、消化器の不調も招きやすくなります。

 

 「肝」の高ぶりをしずめるために、セリ科の野菜(パセリ、三つ葉、ニンジン、セロリなど)やタケノコを食べるのが良く、目の充血などの炎症には菊花茶が良いです。酢や梅干、かんきつ類などは肝の働きを強めますので、食べ過ぎに注意し、甘いものは消化機能を強めますが、お菓子などではなく、自然の甘いものが良いです。蜂蜜は消化器の働きを強め、倦怠感を取る作用があります。

 

 また、春は皮膚症状や花粉症にも悩まされる季節です。これらも熱症状なので、セリ科やタケノコなど発散作用もあり熱を外に出す食材は良いようです。

 

 春は寒暖差により自律神経にも負担がかかり、目や皮膚症状も出やすい不安定な季節です。

 

 まずは意識してゆったり過ごし、身体も心ものびやかに過ごしていただきたいと思います。

2019年02月08日