春の花粉症
すっかり春らしくなり、学生さんや子供達はもうすぐ春休みですね。
この季節、スギ花粉症に悩む人も多く、またアトピー性皮膚炎なども悪化しやすい季節です。
なぜ春にはアレルギー症状が出やすいのでしょうか?
まず、アトピー性皮膚炎については、春には花粉や黄砂、最近ではPM2.5などの物質が空気中に舞いやすく、
肌があれやすいことがあげられます。
また、冬の間は寒いので血管も収縮していて、老廃物を体の中にため込んでいます。
春は暖かくなり、体の中にたまった老廃物を排出する季節なのです。
皮膚炎でなくても、春はなんだか体がかゆかったりすることが多くなったりしますし、
尿管結石などの症状も出やすい季節です。
老廃物や体の熱ををうまく汗で出せるといいのですが、その仕組みがうまく働かないと皮膚炎などの症状として出てしまいます。
東洋医学では、春は臓腑でいうと「肝」の季節です。
「肝」は現代医学での肝臓の役割だけでなく、東洋医学では、気や血や水をスムーズに運ぶ働きをするのですが、
ストレスなどの影響を受けると失調しやすく、気や熱を上にあげてしまうことになります。
春は環境変化や温度変化などもあり、ストレスがかかりやすい季節でもあり、
そういう意味でも、鼻やのど、目など体の上部の症状を伴う花粉症が出やすい季節といえます。
花粉症は様々な要因が重なっているので鍼灸治療においてもいくつかの視点から治療し、体質改善をはかるのですが、
毎日の生活でできることとしては、
(1)食べ過ぎや飲みすぎに注意し、余分な熱や水分が体にたまらないようにする、
(2)ストレスに負けないように、早寝早起きをしてしっかり睡眠をとる。
(3)普段から冷暖房のつけすぎに注意し、外気に触れて皮膚をきたえる。
といったことを続けることで症状を抑えることができると思います。