ステロイドを使いながらの小児鍼

 小児鍼の治療をしていると、アトピー性皮膚炎でお悩みのお子さんが多く来院されています。

 

 アトピー性皮膚炎の治療に小児鍼を選んで来院される保護者の方は、ステロイドでの危険性を知り、ストロイドによる治療をしたくなくて来られる方が多く、ステロイドを使っていない方が多いですが、中には、お薬を使いながらの方もいらっしゃいます。

 

 ステロイドは、皮膚に出ている炎症を内蔵に押し込んでいるようなものなので、本当はできるだけ早くやめるのがいいとは思います。

 

 ですが、どうしても子供が痒そうにしているのが気になったり、痒くて夜起きる子供に自分も寝不足になり、子供に辛くあたってしまう、育児が楽しめない・・といった理由で、ステロイドを使いながら来院される方もいらっしゃいます。

 

 そういう場合は、無理にすぐやめなくても大丈夫です。

小児鍼治療をしながら、脱ステロイドを目指していけばいいのです。

 

 「お薬使いながらでも大丈夫かな?」と不安な方もいらっしゃると思いますが、小児鍼を続けていると、肌の調子が良くなってきて、ステロイドを塗る機会も減ってきます。

 1日何度か塗っていたのが、1日1度だけになり、2日に1度になり・・痒そうなときに、症状のひどいところにだけ塗っていたのが、気づいたら「どこにも塗らなくていいな」となってきます。

ステロイドを塗る機会が減ってくると肌の色やトーンも明るくなってきます。

 

 ステロイドを使っていないお子さんに比べると、少し時間はかかりますが、それぞれの親子には、それぞれのペースがあっていいと思います。

 無理して寝不足になり、イライラして育児を楽しめないよりは、最初はできるだけ最小限にお薬も使いながら体質改善していき、脱ステロイドを目指すのもありだと思います。

 

 小児鍼治療をはじめて1ケ月もしないうちに変化が出てきて、数か月もすれば、きっと「今日はお薬いらないかな?」という日が出てきます。

 

 

2018年06月11日