運動器検診と子供の姿勢

 昨年度からはじまった子供の運動器検診。

家庭でも、しゃがみ動作、片足立ち、肩挙上、前屈などができるか、痛みがでないかなどを見たうえで、

学校で専門医による検診が行われます。

その目的は、

(1)側弯症のチェック

(2)運動器過多障害のチェック

(3)運動しない子供のチェック

となっていますが、これが導入された背景としては、子供達の運動不足による体力や運動能力の低下と運動のしすぎによるスポーツ障害の

2極化が激しくなってきていることがあるようです。

 

 実際、運動不足と、ゲームなどにより、姿勢が歪んでいる子供が増えていて、肩甲骨の高さなどを調べると、歪んでいない子供のほうが

少なくなってきています。

 

 多少の歪みは、専門医による検診でも「異常なし」と診断されますが、歪みがひどくなると側弯につながることもあり、

それだけではなく、猫背や歪みにより姿勢が悪いと、子供でも肩がこるし、集中力がなくなってきたり、内臓機能にも影響を与えます。

 

 こうした姿勢の異常については、整体やカイロがよく知られていますが、小児はりや経絡治療による鍼灸治療でも改善できます。

左右のどちらかに偏って緊張した筋肉をゆるめ、バランスをとって本来の体の状態にすることで整えることができるからです。

実際、高齢の患者さんへの鍼灸治療でも、左右にかなり歪んだ背骨が改善してくるので、柔軟性の高い子供の体はケアすれば

十分整えることができます。

 

 軽い歪みが見つかった段階で、日頃の姿勢改善やストレッチ、運動量などを見直すこと、少しのことでいいので、

毎日継続できることを見つけてもらいたいと思います。

 

 

 

2017年04月21日