夜尿症への小児はり

 夜尿症の話題の続きです。

 

 夜尿症の子供は10歳でも約5%、20人に1人いることを前回書きましたが、

小学校入学時に夜尿があれば、半分の確率で小学校高学年になっても夜尿が残ると言われています。

 

 夜尿症の自然治癒率は年間10~15%と言われ、治療を受けることで1年で約50%、2年で約70%、3年で80%以上と治癒率があがります。この治療というのは医療機関にかかった場合で、医療機関では、薬物療法やアラーム療法を行うことが多いです。

 

 薬物療法で最もよく使われるのは、抗利尿ホルモン薬。大人でも寝ている間に昼間のようにトイレにいかずにすむのは、この抗利尿ホルモンが分泌されるためです。

 

 抗利尿ホルモンがしっかり分泌されるためにも、規則正しい生活をして夜更かしを控え、自律神経を整えることはとても大切です。

 

 それでは、小児はりでは、夜尿症に対して何が期待できるのか?が本題です。

 

 まずは体の疲れや自律神経を整えて自然治癒力を高めます。

また、夜尿症の子供は膀胱機能の発達が人より少しゆっくりなだけで、これは背が伸びるのが遅いといった個人差とも言えますが、

遅れている発達を促す効果もあります。

 膀胱に関係する神経が出ている腰部、仙骨あたりに反応がある子供が多く、ここをしっかり施術し、お灸も併用します。

お灸は自宅でもできます。

 

 もう一つ、夜尿症の子供は、骨盤の歪みがある場合が多いです。

鍼灸治療や小児はりは、左右の筋肉のバランスを整えることで、自然に骨盤の歪みもなくなってきます。

骨盤のゆがみがなくなると夜尿もなくなってきます。

 

 小児はりと生活改善だけでも、医療機関の受診と併用でも、どちらも夜尿症には効果があります。

小児はりの施術により、毎日の大量の夜尿が、しない日と半々くらいになるのは早い子が多いです。

 

 医療機関だと知っている人に会う可能性があり嫌だというお子さんも、完全予約制の鍼灸院なら安心して通っていただけ、

自宅でも生活改善やお灸をすることができるメリットもあります。

お薬を嫌がるお子さんも、心地よい小児はりなら嫌がることなく受けていただけます。

 

 夜尿症が長引くと自尊心が低くなってしまうお子さんも多いようですので、できれば5~6歳から対策されるのが良いと思います。

 

2019年07月16日